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夫婦円満になるにはどうすればいい?会話をデータ化し、情報として捉える夫婦愛

夫婦円満を保つために大切なことは、なんだと思いますか?

一般的に、夫婦円満の秘訣は、気持ちを素直に伝え合うこと、定期的なスキンシップや夫婦2人だけの時間など……いろいろな方法やコツがあるとされています。

「素直であること」「男女であること」「感情的にならないこと」など、確かに夫婦円満の秘訣として心得ておきたいことは山ほどあります。

しかし、男女から「家族」になっていくとき、家族を作り上げようとするとき。

そのときに大事なのは「相手のことをどれくらい知っているか」「どのくらいお互いに関心を寄せているか」ではないでしょうか。

相手のことなんて知り尽くしている。何でも知っている。以心伝心だという夫婦もあるかもしれません。

でも、それは本当でしょうか。

筆者自身、夫とは結婚して13年になりますが、まだまだ知らないことばかりです。知ったつもりになって思い込んだり、先入観や自分の固定観念で相手を見ていたと反省することなど、山ほどあります。

夫婦は他人であり、別の人間とはよく言われることです。完全に理解することなどできないし、相手の気持ちや人生を体感することは絶対にできません。

それでも、家族はそんな「理解しにくい相手」と一緒に生きていくもの。

そのために「会話や言葉のひとつひとつを情報やデータとして捉える」という考え方が、夫婦円満にはとても役立つと考えています。

夫婦円満になるには「自分たちのできかた」を振り返り、語る必要があります

Photo by Taylor Deas-Melesh on Unsplash

自分という人間の成り立ちについて、あなたは考えたことがあるでしょうか。誰しも家庭を持てば、自分の両親のことや、幼少期のことを思い出す機会が多くなるはずです。

子どもをもってはじめて親の気持ちがわかるという人もいますし、夫婦や子育ての悩みを通じて、自分の中の新しい一面を発見したり、気づきを得たりすることもあると思います。

やはり「自分という人間の成り立ち」「自分の育った環境」を振り返ることは、今の家庭生活に直結していると考えて間違いありません。

自分が育った環境を、夫婦で一緒に振り返ったことがありますか?

自分が育った環境を振り返ることは大切である、ということはきっと既に多くの人が知っていることかもしれません。

「私は昔、親にこんなふうに励ましてもらったから同じように接したい」と思うこと。「夫婦喧嘩ばかりしている両親を見て育ったから、私たちは同じことを繰り返さないようにしたい」といったように、両親を反面教師にしていることも多いでしょう。

しかし、それを「夫婦で共有する」「生い立ちについて語り合う」ことを、どのくらいしているでしょうか。

自分の体験は自分のことですから、当然よくわかっていますよね。

しかし、相手の過去の記憶や体験は決して体感することができません。だからこそ、語り合って共有し、データとして蓄積していくことが必要です

何も「さぁ、あなたの生い立ちを聞かせて!」と、かしこまって始める必要などありません。

「昔さぁ、両親が大人の事情を話しているときの雰囲気があって、すごく嫌だったんだよね」

「あぁ、わかる。そういうのって子どもはすぐに察するもんだよね。聞いちゃいけない話をしているんだなってわかる」

「子どものときさぁ、親が忙しいときに隣にあるおじいちゃんおばあちゃんの家でよくご飯食べてたんだよね。そこで飲む味噌汁がすごく濃いんだけど、美味しいんだよね。おじいちゃん漁師だったから、味が濃い料理ばっかりだったんだ」

「おじいちゃんおばあちゃんが近くにいるって、どんな感じ?」

「うーん、そうだな。昔は口うるさくて嫌だったけど、やっぱり孫を気にかけてくれてたのが今は分かる気がする」

そんな感じの、他愛もない思い出話でもいいのです。

自分たちが子どもの頃に、何を感じ、その記憶を今、家族作りの材料としてどう使うか。

こんなことを、ふとした日常の中で話せる関係性を作っておくことはとても大事なのです。そのすべては相手を知るための「情報源」。関心をもって聞く、という姿勢が非常に大切です。時には、相手に対して意見を言うこともあるでしょう。

人間は、世界中に星の数ほど存在する家族のなかの、たった一つの家族しか知りません。個々の家族はとても個性的で、時に偏った価値観をもち、関係性がいびつになっていることもあります。

それに気づかないまま、今新しい家族の中でその記憶や経験を使っていることも大いにあるでしょう。逆に、自分にとって当たり前だった両親や親族の愛が、他の家庭ではとても貴重なものであるということを知る場合もあります。

自分が「家族とはこういうもの」「夫婦とはこういうもの」「子どもとはこう育てるもの」と思っていることも、他の人から客観的に見ると大きなギャップや違和感を抱かれることもあります。

「僕たち、私たちがどんな家庭で育ったか」ということを知るには、やはり狭い視野の中から一歩出るという体験が必要です。そのもっとも身近な情報源となるのが、パートナーの成育歴や経験、子どもの頃に感じていたことなのではないでしょうか。

そして、ふたりが持ち寄った情報を共有し、語り合うことではじめて「どんな家族にしたいか」「自分たち家族の最終目標はどこに置きたいのか」を考えることもできるのだと思います。

お互いの人間のでき方を知れば知るほど、柔軟に方向転換できる

自分たちの家族が、最終的に何を目指すのか。この方向性が違っていると、当然うまくいかないことばかりです。

子どもが欲しい女性と、子どもはいらないという男性。

親との同居や老後、介護などの将来のこと。

子どもの教育方法や、大事にしたい考え方。

もちろん、最初から決めたとおりに事が運ぶなんてことはひとつもありません。

当然最初は「ふたりで力を合わせればどんなことでも乗り越えられる」と思うから結婚するわけです。しかし、意見が食い違うことは日常の中でゴロゴロとある。

そんな中で方向性が違ってきてしまうというケースも多々あります。離婚の原因の多くは「価値観の不一致」です。

ただここで「お互いの人間の成り立ち」や「育った環境」について深く知っていること、情報量を多くもっていることで、理解できる事柄は格段に増えます。

最初はきっと誰もが、漠然とした幸せな家庭を夢見るはず。ささやかでもいいから、温かくて幸せであればそれでいい……なんて思うのに、なぜか毎日の生活の中で見ているものが違ってくる。

それはやはり「お互いがどういう人間で、どうできているのか」という情報不足である可能性も多いと私は感じています。

毎日の些細なできごとも情報のひとつ

Photo by Priscilla Du Preez on Unsplash

お互いの家庭環境や子どもの頃の話も大事ですが、それと同時に「今見ているもの」「今感じていること」も大事な情報源です。

日常の会話は、なんとなくその場の雰囲気を味わうためのものではなく、情報データだと捉えてみてください。

「会社の上司がこんなことを言って頭に来ちゃうんだよ」というたったその一言も情報です。そこから、女性は男性が今日一日何を感じながら生活したのかを、少なからず汲み取ることができるかもしれません。

また「今日はなんだか大変で、こんなご飯しか作れなかった」と申し訳なさそうに言う奥さんの言葉から、男性は女性がどんな一日を生きたのか、感じとろうとする。

何でもかんでもすべて言葉にして伝えるのは、難しいものがあります。

しかし日常のささいな一言、何気ない愚痴、泣き言、報告……いろいろな会話があるはずです。それをすべて、情報原であると捉えて「この人は今、何を見て、何を考え、何を感じながら生きているのだろう」と関心を持つこと。

それが、夫婦の愛情ではないでしょうか。愛情とは関心をもって接することです。

聞いた情報をもとに、自分なりに考える。想像する。また語り合う。この繰り返しをすることによって、夫婦はその都度柔軟に、方向転換をしやすくなります。

会話はもちろん楽しむためのものでもありますが、相手というまったく別の人間を知るためのデータや情報なのです。

夫婦円満だけじゃない!会話を情報データとして捉えるのは子育てにも活きる

他愛もない些細な会話もひとつの情報であり、そのひとつひとつをデータ化していくという作業。

これは夫婦という「他人と上手く関係をつくるコツ」だけでなく、子育てにも活きるものです。

子どももまた、親とは違った気質をもち、違った毎日を過ごし、違った視点で世界を見ていますよね。たとえ同じ場所で、同じ時間を過ごしていても、子どもの見ているものと親の見ているものは違います。

お母さんが「夕飯の支度、嫌だな……」と考えているその瞬間、子どもは「昆虫の足はなんで6本なんだろう……」なんて考えているのが普通なのです。

親は朝、子どもを園や学校に送り出してから、6~8時間という長い時間、子どもの様子さえ見ることができません。その時間に、何を感じ、何を考え、どう生きたのか。来る日も来る日も、別の世界を生きている人同士が一緒に暮らしているということを改めて感じてみてください。

そんな風に考えたこともない人は多いと思いますし、私自身毎日そんな風に考えて過ごしているわけでもありません。でもときどき、子どもの些細な会話の一言一言に、大事な情報が詰まっているのだということを思い出すようにしてみてほしいです。

相手に関心を持って関わるためには、たくさんの情報を集めること。その情報データを蓄積していくことによって、ある日自然と大事な発見やサインへの気付きにつながることがあります

夫婦関係でも、子育てでも、決して根掘り葉掘り聞いたり、問いただそうとするのではなく「ふとした言葉」を大事にすることが大事なのではないでしょうか。

夫婦円満は「なんとなく」では作れない。会話のデータ化は愛情です

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

夫婦円満の秘訣も、幸せな家族生活も「なんとなく」で乗り切ることはできません。

もちろん、相手のことを知り、情報を繋げていくうちにきっと自分自身のことにも立ち返る機会が増えるでしょう。

そうして深堀したり、考えたり、時に悩みに悩んで出口がわからなくなりそうになることだってあります。

しかし、日常的に、きちんと相手の言葉を真剣に聞き、関心をもって接していれば、必ず情報が上手く使えるときがきます。解決の糸口やヒント、SOSなどを見つけられることがあるのです。

自分の中に培った情報量が多ければ、その分柔軟に対応することも、方向転換をすることもしやすくなります。

一見、会話を情報やデータとして捉えるなんて機械的で無機質な感じがするかもしれません。しかし、相手の言葉や表情などからうかがい知れることはたくさんあるのです。

「日々の会話を大事にする」とは、関心をもって相手の言葉を聞くこと。そしてそれを記憶して、いつか使えるデータとして保持しておくことだと信じています。