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信頼するのは「技術」だった!?夫婦の信頼関係はいつも「ここから」つくれる

結婚とは「この人なら信頼できる」と思うからするもの。

そんな風に思っている人も多いはずです。でも、結婚生活を送っていればいつしか、相手に不信感を抱いたり、失ってしまう怖さを感じたり、期待したり求めたりすることをやめてしまったり……ということがたくさん起こると思いませんか?

現代の結婚は多くが恋愛結婚で、自分自身で決めた相手と暮らしている人が多いもの。

それにも関わらず「夫のことはもう信じられない」「この人とうまくやっていく自信がない」など、ネガティブな疑いの気持ちでいっぱいになってしまうこともすくなくありませんよね。

この記事では「夫婦の信頼関係」ってそもそも何なんだろう?の部分から初心に立ち返り、それはここからつくることができるものだということをお伝えしていきます。

信用と信頼は意味が違うって、知っていますか?

人と人との関係について話すとき、信用と信頼というふたつの似たような言葉がよく出てきます。

「信用してたのに!」と言っても「信頼してたのに!」と言っても、どちらもあまり変わらないように思いますよね。

しかし信用と信頼には異なる意味があって、これをもう一度再確認しておくと、夫婦関係においても新しい発見があるかもしれません。

「信用」は過去のことを表す言葉

信用は、これまでのできごとや、今日までの実績をもとに「信頼できる」と判断することをいいます。

結婚しようと思ったときは「交際中の様子から、この人なら信用できる。だから信頼してみよう」と決断を下したということになります。

信用がない、という状況は「何度も浮気を繰り返したり約束を破ったりするので、この人にはもう信用がない」という風に使われます。

「信頼」は未来を託すときに使う言葉

信頼は、これからの未来を託して使う言葉です。頼りになると信じること、それが信頼です。

するとどうでしょうか。きっと、これまでの夫婦関係での出来事を考えて「これまでの経験で信用できなくなってしまったから、これから先も信頼もできない」という判断になることもあるかもしれません。

しかし「これまでのこと」と「これからのこと」が絶対にイコールになることはありません。

これまではいろいろあったけれど、一から出直すつもりで信頼してみようか……というケースだってあると思いますし、それで関係がうまく構築できることもあります。

なぜなら、信頼は勝手にできていくものではなく「つくる」ものだからです。

「浮気した夫と、浮気された妻」から紐解く夫婦の信頼関係

信頼をつくるという考え方について、よくある浮気の例から考えてみましょう。

たとえば夫が浮気したという一つの事実があるとします。浮気をすることは一般的によくないこととされていますし、女性が傷つくのは当然ですね。

しかし、浮気する男性にも感情や欲求があるのも事実です。

妻がわがままや文句ばかりで、愛情をまったく感じられない。指摘や批判的な言葉がキツくて、そんな関係が当たり前になった夫婦関係……

そんな中、学生時代に付き合っていた恋人にたまたま再開してつい……というストーリーはよくある話だと思います。

つまり、どちらも「信用」を失っているんです。浮気をした夫も、信用を失いました。しかし、浮気の原因の一端を担ってしまった妻も、信用を失ってしまったのです。

「浮気された女性にも原因がある」という言葉は厳しいかもしれませんし、当然ケース例の内容によります。しかし、信頼関係をつくる技術を持ち合わせていない場合、無意識に相手を傷つけてしまったり、配慮ができなかったりするという「ズレ」が生じることなどもはや普通のこと。

夫婦関係のもつれでは、どちらか一方が完全に悪で、一方が潔白ということは少ないのではないでしょうか。(中には理不尽なモラハラやDVといったケースもありますがその場合は除きます)

夫婦関係では、考え方や気持ちのすれ違いはつきものです。性別による特徴が違うことや、それぞれの性格によって、うまくいかないことがあるのは当然です。

それを「男性と女性どっちがどれだけ悪い」というジャッジをしても全く意味がありませんし、一度ズレてしまったからといってこの先も信頼できないと決めつけるのも時期尚早なのです。

信頼は、勝手にできていくものではありません。個性ある人間同士が一緒に生きていくためには、信頼するためのスキルが必要なのです。

信頼する技術とは?信頼関係を訓練する3つの振り返りポイント

信頼する技術とは、自分自身の受け取り方や心を訓練することにも近いと考えています。

例えば先ほどの、夫に浮気をされた女性の例でいえば「一度自分を裏切った人とまた夫婦関係を維持するなんて考えられない!」という感情に陥ると思います。

この女性は、どうしたら夫を信頼できるのでしょうか。一生懸命土下座して謝れば気が済むでしょうか?今後もスマホの中身やカバンの中をすべてチェックし続ければ、信頼できるようになるのでしょうか。

おそらく違うと思うのです。自分の心が変わらない限り、夫のことを「この人は、いつ自分を裏切るのだろう」という目で見てしまうでしょう。

浮気といったわかりやすい例だけではありません。夫婦関係の不満を抱えているときは「この人は自分を苦しめる人だ」という視点になります。浮気をしていないかチェックし続ける人も、夫の至らなさや気の利かなさばかりチェックしている人も根本的には同じです。

相手に対して不信感を抱いたそのときこそ

「この人を信頼するためには、自分は何を、どう見ればいいだろう?」という視点に変化させるときなのかもしれません。自分自身の心を変えるのは難しいことではありません。

以下の3つのフレームワークに沿って、自分の感情や相手への考え方を深堀してみましょう。

①自分が嫌な感情になったのはどうして?

夫婦関係では、感情が揺れ動いて当たり前です。しかし、その都度「なぜ自分がこんなにも否定的な気持ちになったのかな?」と振り返ってみると、新しい発見や新しい視点が生まれやすいです。

それまでは「相手が私を困らせる」とか「私は傷つけられた!」と思っていたことも、なぜ否定的な気持ちに陥るのかを冷静に考えてみたら自分自身の問題だった……ということも少なくありません。自分の感情は、相手にコントロールされているのではなく、自分で作り出しているものだということに少しずつ気づけるようになっていきます。

②相手にどんな態度や対応を期待している?

男性は察するのが苦手なため、どうしても夫婦関係では「期待」や「配慮」の面ですれ違いが起こりやすいです。

自分は相手に、何をどんな風に、どうしてほしいのか?というのが明確になっていないこともあります。とてもネガティブで不快な感情になってしまうのに対して、じゃあ相手がどうしてくれれば気持ちが収まるのか?と考えてみると、よくわからない……なんてこともあるでしょう。

「じゃあ、どうしろって言うんだよ」なんて言われて、さらに怒りが倍増するなんてこともよくあります。①で自分の感情やその原因を追究したら、次は相手に自分が何を求めているのかを深堀してみてください。

③期待外れだったことを受け入れられないのはどうして?

自分が期待したことと、違った態度や反応が返ってくる……というのは夫婦関係ではよくあることです。しかし、その時に「許せない!」「どうして!」と怒りがわくのは、期待外れだった相手の態度や対応を受け入れられない状態ですよね。

自分が期待したことと、違うものが返ってきた。

それは、自分なりの想像や理想と現実とのギャップが大きすぎるところにあるかもしれません。それを「あなたが悪い!」と夫に怒りを向けてしまっているとしたら。また、夫に直接向けられないとき、子どもにその怒りの矛先が向くこともあります。

信頼は、人と人との間にできるもの。一人ではなく夫婦一緒につくる技術

信頼関係は「可能性を感じられる相手と、一からつくっていく」ものだと考えてみてはいかがでしょうか。

そうなれば当然、これから一緒に生きていく相手は「可能性を感じられる相手」でなければなりません。これまでの信用は、この可能性の部分に生きてくるはずです。

相手の欠点や、嫌な部分ばかりに目がいっていることもあるし、結婚した当初の気持ちを忘れてしまっている部分もあるでしょう。しばらくお互い、夫婦として生きることに精一杯で、ズレが生じていることに目をつぶったり見ないふりしてしまったかもしれません。

でも、信頼関係というのは「ここから」作っていくものです。用意されていたり自然に生まれるものではないのです。

自分の感情を受け止めたり、見つめたり、深堀する訓練をしていくこと。そして相手を見るときの視点にもテコを入れながら、信頼構築のスキルを磨いていきましょう。

この記事を監修している人

SFR代表理事:鶯千恭子(おうちきょうこ)

精神保健福祉士●保健師●養護教諭1種●心理EMDRトレ他

保育士や子育て中のお母さんたちへの講演実績多数。

「心育て」「人格形成」のスペシャリスト。

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