子供の教育で一番大事なことは、たったひとつだけ。
子供の教育に大事なのは、習い事でしょうか?
早期教育?塾や通信講座などの学習?
読書や読み聞かせ、それとも自然と触れ合う体験か。
どれも子供にとって大切な経験ですが、その効果をより伸ばすには何が必要だと思いますか?
確かに、どれもとても大切な教育の手段であることに変わりはありません。
でもこれらをやらせたからといって、子供が優秀になったり夢をつかんだりするとは限らない。なにより、心から安心して、幸せに生きられるかどうか。
もちろん、これはどんな家庭の子供も同じで「子供が成功を手にするかどうか」「幸せを獲得するかどうか」はまだまだ分からないものです。
しかし、子供の教育にお金や時間を費やす前にまず、親としてやるべきことがあります。
それはいったい何だと思いますか?
子供の教育で大切なのは「脳」を育てること

褒めて育てることが大事だと言われていますが、なぜ褒めて育てることが大事だかちゃんと理解していますか?
自信をつけることや、子供の夢を応援することが大事なのは多くの親御さんが知っていること。
でも、なぜそんなに自信が必要なのでしょう?
例えば、全然自信のない引っ込み思案の若者が、ひょんなことから成功するというサクセスストーリーなどもよく耳にします。
成功する人は成功する、そういう運命にある、世の中の一握りの子ども……そう思っていませんか。
実は、自分の力の自信を持っている子供は、自分の夢を実現する確率が高くなります。
それは「思考」が鍛えられているから。つまり脳や心が鍛えられており、適切に育っているからなのです。
「自分はできる」
「なりたいものになれる自分」
「自分の好きや五感に従う」
このようなポジティブ思考は、絶対に子供の人生を成功に近づけます。
ここで有名な言葉をご紹介します。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。ーマザー・テレサ
あなたは、この意味が分かりますか?
「できる」
「大丈夫」
そう思っていると、それは言葉になって表れます。
例えば、サッカー日本代表の本田圭佑選手が小学生の時の作文で
「僕はサッカー選手になる」と断言していた事実があったように。
一度思考を言葉にしたら、人間はそれに伴った行動をとるようになります。
つまり、自然と努力したり工夫したり、考えたりするようになるのです。
口に出したことには覚悟が自然に伴います。
もちろん、中には口だけで全然行動の伴わない人もいますが、具体的な夢を持っている場合は行動も伴ってきます。
そして、意識して行動していることや好きで行動していることは、習慣となります。
それをやることが当たり前、生活の一部となってきます。
子供が自分から率先してやりたがる習い事やスポーツなどは、生活の一部になりやすいですよね。
さらに、習慣化したことはもはやその人の人格・性格になっていきます。
気が付けば「努力して継続する人」「努力することが当たり前」になるのです。
人格が「成功する人」に近づくため、結果的に子供の運命をも変えることになります。
なんだかちょっと自己啓発っぽい内容ですね。
でも、これは事実です。
人間は考え方ひとつで、人生が大きく変わるんです。
「お前はダメな奴だ」と言われ続けた子供は、
「自分はダメな子供だから、何をやっても意味がない」と思うようになります。
「あんたはやればできるよ!」
「やってごらん!絶対できるから!」
そういわれて育った子は、
「そっか、自分はできるんだ」
「自分に合ったやり方はなんだろう?」
「どう工夫したらいいだろう?」
そう思えます。
そして、努力する気持ちも強くなり、考え方も豊かになります。
親が教えること、言って聞かせることは子供にとって「絶対的」です。
「手を洗いなさい」
「ご飯は座って静かに食べなさい」
そう言って聞かせるのと同じように
「自分の力を信じなさい」
「あなたはすごい、もっと頑張ってごらん、絶対成功するよ」
そう言って聞かせていけば、自然に自分の力を信じられる子供に育つ。
これは全く不思議ことではありませんよね。
多くの大人が「うちは無理」と子供の教育をあきらめている

夢の実現や目標達成に大事なのは、「できる」「やりたい」という希望や自分の意思です。
でも、多くの大人が
「うちみたいな普通の家庭の子は無理だ」
「私たちの子だから、そんなに大物になれるわけがない」
そう思って、無意識にあきらめているのです。
子供のこれからの可能性を親があきらめてしまっては元も子もありません。それに、親自身も自分の人生をあきらめている部分があるのかもしれません。
自信をつけてあげるためには、子供を否定しないのはもちろんのこと
思考のプロセスを鍛えてあげることが大切なのです。
子供の教育は「何をさせるか」より「どう導くか」

子供に何をやらせたら、より伸びるのか。
それは誰にも分りません。
例えば
「子供の教育的には手指を使うピアノがいいらしい」
「小学校高学年から塾に通わせたほうがいいらしい」
「中学受験させたほうがいいらしい」
などなど、教育面で方向性に迷うことはたくさんありますよね。
でも、どれが正解なんてことはありません。
ブロッコリーを食べると健康になるとか、納豆を食べると健康になるという考え方と同じように
「何を食べたら絶対に長生きする」とは言い切れない。
正解がない問題なのです。
だから、子供の教育に大事なのは
何をさせるかではなく「どう導いてやるか」「どう応援してやれるか」です。
日本人の子供は自己肯定感が低い

日本人はとても謙虚で大人しい国民性を持っています。
それと同時に、自己肯定感の低さが問題です。
これは子供も同じで、日本の高校生の72.5%が「自分はダメな人間だと思うことがある」と回答しています。
(国立青少年教育振興機構調べ 2015年)
さらに同調査で「自分は人並みの能力を持っている」と回答した高校生は、55.7%。
米国は同じ質問に対して88.5%がYESと答えています。
日本人の子供はすでに自己肯定感が全体的に低く、その人材はそのまま社会へ出て行っているのです。
このような結果を変えられるのは、「家庭」です。
家庭の温かさや、導き方で子供の自己肯定感は変わります。
むしろ、それ以外に変えてやる方法はないと言ってもいいでしょう。
もちろん、友達関係や恩師との出会いなど人の人生に影響を与える出来事はたくさんあります。
でも、生まれてから巣立つまでの多くの時間を接する「親」が、子供の心を育てる最大のキーパーソンであることは明確です。
早期教育・英才教育・詰込み教育より大事な「自由」

子供に何かを習得させて、将来的に社会で活躍できるような人材にしたい。
そう思うならば、子供には自由にさせてやるべきです。
「これが大切だからやりなさい。」
「これをやっておけば、将来絶対役に立つから。」
そう色々詰め込んでも、子供がそれを本心から求めて学習しようとしなければ、本当の意味での幸せをつかむことはできません。
子供が自発的に、興味のあることを見つけて、本気で楽しんでいれば自然と知識を求めるようになります。
それは勉強でも、趣味でも、スポーツでも、どれでも同じ。
「本気で楽しい!もっとできるようになりたい!」
そう思う経験へと導くことはとても重要です。
また、それに出会ったら全力で「あなたならできる」と教えること。
「そんなの無理でしょ。」
「夢みたいなこと言って、目を覚ましなさい。」
そんな風に、無限の可能性の芽を摘むような言葉をかけたくない。
現実を教えるつもりが、子供の自尊心や自己肯定感をつぶしてしまうのです。
私は子育てを始めて9年経って、ようやくそのことに気づきました。
まとめ
子供の教育に大事なこと、それは
- 思考を鍛えて自信をつけること
- 親が先にあきらめないこと
- 自己肯定感を養うこと
- 自由に選ばせること
4つ項目すべてに共通することは、やはり「寛大な目で見守ること」でしかありません。
結局、最後は子供自身が生きていく力を信じるしかない。
親の選択に人生がかかっているのではなく、親の導き方で子供の人生は大きく変わるということなのではないでしょうか。